「おーっ・・・絞り羽根にサビ!」、名玉「Auto-Takumar55-1.8zebra」分解清掃

Auto-Takumar 55/1.8 zebra

名玉「Auto-Takumar55-1.8zebra」を仕入れた

Takumarシリーズ唯一のゼブラは美しい!正に工芸品

1週間ほど前、少々高かったがなかなか見つからない美しい状態のzebraをカメラ付きで手に入れた。
外観と光学面は比例していてレンズ内は何も触らなくてよかった。

やったー!本物ゼブラ!「AutoTakumar 55/1.8zebra」
本物のzebraモデルが来た!本物の「zebraTakumar」が来ました。前回Amazonで偽物をつか・・・

更におもしろい状態のzebraを仕入れた

元箱・カメラ・レンズフィルター・レンズフード・カメラの取扱説明書・昭和34年と記入された保証書などと、状態が良さそうなzebraを更に仕入れた。
レンズ前後玉に経年の薄クモリ(何しろ60年前のレンズです)があり分解清掃することとした。

ます、後玉から分解

後玉を外した瞬間からSuper Takumarと違う感触が指に伝わります。
金属と黒塗料の質が違うのでしょう、「銀のタクマー」にしてもこの「zebraタクマー」にしても後玉の分解を始めたとたんにそう感じるのです。
きっと「富岡光学製」ではないでしょうか?

後玉を止める金具は真鍮製なのでしようか、金色に輝いています。

後玉を慎重に外しました。

更に前玉も外しました。
留め具・ガラス玉とも痛みはほとんどありません。
カビや汚れがないので無水アルコールを使うことを避け、専用の布でから拭きだけして終了しました。

「おおおっー・・・」美しい10枚絞り羽根にサビ!

これはショックでした。
1ヶ所だけではありません。
全ての羽根にサビがあるようです。

美しい10枚絞り羽根

幸い裏側にはサビはないようです。
それにしても美しい贅沢な10枚絞り羽根です。

さあ、どうしましょう。
Super Takumarの場合は「電動ブラシ」でサビを削り落し、サビ止め油を塗ります。
「銀のタクマー」も同じ10枚絞り羽根で構造が同じです。

「銀のタクマー」でこのような大失敗をしたことがあります。
分解清掃後、前玉群を納めようとしたところ、斜めに落とし込んでしまい、「ガシャッ」と微かな音がした瞬間に絞り羽根が外れが壊れていました。
全玉群が絞り羽根に触れたのです。
羽根を開放にして作業すべきでしたが、全部閉じてました。
大失敗です。
僕は羽根は扱えませんのでご臨終です。

指で後から羽根を押さえながらの作業

電動ブラシで削るのは怖すぎるので、手作業で落とすことにしました。

このくらい開けた状態で、裏側から羽根を指で支え無水アルコールが染みた綿棒でサビを1枚1枚拭いていきました。
羽根が落ちなように慎重に慎重に・・・

綿棒にサビがついています。

次に綿棒にわずか油をつけ、慎重に塗っていきました。

全部絞り、油を薄く薄く広げました。
サビ止めには十分でしょう。

組み立てていて気づいたのですが、ここにも真鍮色の金色が2ヶ所見えます。

前玉群は落とさないように吸着ゴムを使って

無事終了しました。
美しい名品ですね。

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