
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
リングボケの王様
和製「リングボケ」レンズ 1970年代に市場供給されたレンズ。クセ玉である。
最短60㎝、4群4枚の貼り合わせのない廉価版レンズのため意図せずに多くのボケが出る結果となったのではないか。
ザワザワボケ・二重線ボケ・バブルボケ・虹ゴースト・フレア・滲みなどオールドレンズのいいとこ取りなレンズ。
そして何よりのクセ玉たる由縁は「真円ボケ」(シャボン玉ボケ・リングボケ)が出現することである。
真円ボケ・リングボケのレンズは少ない。ドイツ製「Meyer-Optik Trioplan」とこの「fujinon 55mm f2.2」が頭に浮かぶがfujinon もここ数年玉数が少なく高騰している。

【廉価版故のこのレンズの現状】
光学系の状態が悪い個体が多い。 廉価版のため経年(半世紀)によるコーティング劣化のうす汚れ(うすぐもり)が前玉・後玉で多く見られ、カビの発生やカビ除去痕、さらに筐体がプラスチック製のためリングゴム上部に劣化収縮によるヒビ割れも多い。
いずれも廉価筐体からくるものでキレイな状態を維持した個体を探すのは至難である。
【持ち出したレンズは美品だが糸カビ痕多数】
外観は気になるキズ・汚れがなくきれいです。 プラスチックのヒビもありません。
ピントリング・絞りリング・絞り羽根に問題はありません。
分解清掃しましたが、前玉に除去できない大きい糸カビ痕(写真参照)が無数、後ろ玉にコーティング劣化による薄汚れ(写真参照)があります。
光学系は目視ではクリアで何も見えませんが、強い光に当てるとカビや汚れが見えます。
あえてひかりに当てなければ、クリアで美しいレンズです。
ファインダーを覗くと違和感がありません。レンズ一面のうすぐもりなどではモヤがかかったような違和感を感じます。違和感があるときの画像はよくありません。
この大糸カビ痕は前玉にあるので写りに影響はないのではと思われます。
大きな糸カビ痕が気になったので、9/29(火)実写確認テストをしました。
確認テストのカメラはNIKON Z6。
思ったとおり普通に撮影することができました。
糸カビは前レンズでしたのでほとんど影響がなかったようです。
それにしても面白いレンズです。バブルをボケから汚い二重線らしきボケ・虹ゴーストと簡単に出すことができます。
前玉分解のポイント
後玉から分解すれば前玉を分解せずに前玉清掃できる。
後玉を外せば残りのレンズがボロボロっと転げる落ちるように後玉について手で来る。
コスト故、1つずつのレンズが固定されていない。
前玉を外すのはけっこう厄介
化粧リングは外れません。
横に「イモネジ」が3つついていますので、軽く緩めます。
少しでいいのです。
外してしまうと1㎜程度のイモネジですので、元に戻すのが厄介です。

このくらい回して緩めればいいです。
後はゴム板のような物に逆さに押し当て回せば化粧リング上部が外れます。


ここからがさらに厄介です。
前玉が固くて動かないことがほとんど。
無水アルコールを染みこませ待ちます。
それでもびくともしません。
さらに無水アルコールを追加して待ちます。
何度か繰り返しているいるうちにやっと動きました。
動くのはいい方で、なんどアルコールを染みこませても動かないことも多いです。厄介な名前玉です。

前玉が外れるとこの様な状態です。
コメント・メッセージ