
Ai Micro NIKKOR 55/2.8
いいよね!今のレンズと違ってすべてが金属だからずしりとしている。刻印も太く深い、しかもカラーだ。今のはプラに印刷や金属でもとても浅い刻印だ。よくわからないが吹きつけのようにも感じる。

Ai Micro NIKKOR 55/2.8

Ai Micro Nikkor 55mm F2.8の断面図
光学系の説明に入ります。断面図をご覧ください。マイクロニッコール55mm F2.8は、まさしく典型的ガウスタイプのレンズであることがご理解いただけるでしょう。それはマイクロニッコールの長い歴史を支えてきた、クセノタータイプからの決別を意味しました。濱西氏はクセノタータイプより大口径化に有利で、近距離収差変動の少ないガウスタイプを選択したのです。その効果により、F3.5のレンズはF2.8に進化し光学性能も改良されました。
また、特記すべきは近距離補正方式の採用です。濱西氏は、従来の広角・超広角に使われていた近距離補正方式を、ガウスタイプのマイクロレンズに応用したのです。今までのレンズでは、無限遠と1/2倍の収差を巧みにバランスさせていました。しかし、像面湾曲とコマ収差の変化は、近距離収差変動に強い対称型のクセノターやガウスタイプでも如何ともしがたいものがありました。したがって、各社の設計者はF値を暗くする事で、設計自由度を確保し、近距離収差変動を押さえ込んでいたのです。しかし、次のマイクロニッコールはF2.8にしなければなりませんでした。したがって、何らかの方策が必要になったのです。そして、濱西氏は近距離補正機構を持ったガウス型マイクロレンズを生み出します。この近距離補正機構はAFマイクロニッコール55mm F2.8で等倍を実現し、さらにAFマイクロニッコール60mm F2.8で微妙な描写特性を考慮する設計まで可能にしたのです。
開放F2.8~F4では微量のフレアーで適度なコントラストの圧縮がありますが、解像感のある描写です。F5.6~F11ではフレアーも消え、高コントラスト、高解像力の画質になります。マイクロニッコールらしいキリリとしたシャープ感を体感したいのであれば、この絞り領域で使用するのが良いかもしれません。F16~F32では回折の影響が発生し始め、徐々に解像感が低下します。次に近景・マイクロ領域の実写結果を考察します。開放F2.8~F4では遠景ほどフレアーは目立たず、解像感のあるシャープな描写を見せます。他の絞りでは、遠景実写の傾向に類似した描写の傾向を持っています。

| 基本仕様 | |||
|---|---|---|---|
| 対応マウント | ニコンFマウント系 | レンズタイプ | 単焦点 |
| フォーカス | MF | 詳細レンズタイプ | マイクロレンズ |
| フルサイズ対応 | ○ | APS-C専用 | |
| レンズ構成 | 5群6枚 | 絞り羽根枚数 | 7 枚 |
| 焦点距離 | 55 mm | 最短撮影距離 | 0.25 m |
| 最大撮影倍率 | 1/2 倍 | 開放F値 | F2.8 |
| 画角 | 43 度 | 手ブレ補正機構 | |
| 防滴 | 防塵 | ||
| 撮影タイプ | |||
| 広角 | 望遠 | ||
| マクロ | ○ | 高倍率 | |
| フィッシュアイ(魚眼) | アオリ撮影 | ||
| ミラー | |||
| 形状 | |||
| 大口径 | パンケーキ | ||
| サイズ・重量 | |||
| フィルター径 | 52 mm | 最大径x長さ | 63.5×62 mm |
| 重量 | 290 | ||

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